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ひとり直木賞。 [読書]

ひとり直木賞。

第1位 3月のライオン12巻
ただ、ひたすらに安心して、笑った12巻。あのひとたち、みんなが笑顔でよかった~と心から安堵し、零くんの恋愛を応援して、あかりおねいちゃんが、島田さんと仲よくなるのを願うばかり。そして、一人勝ちな野口くん。

第2位 蜜蜂と遠雷
久しぶりに、本当に終わって欲しくないと願いながら読んだ本。
ピアノコンクール、しかもクラシックという、私には縁がなく、まったく具体的な音(本当の楽曲)が頭の中で鳴らないにも関わらず、私流のピアノが、言葉のイメージだけで再生されて、それがとても心地よく、何層にも折り重なった繊細な世界を漂う気持ちになった。
恩田陸の強さがこんなふうにミステリーやSFでない物語で発揮されたことに、やや驚きながらも、さすがの恩田陸と唸った。
そして、今日、直木賞受賞のニュースに、快哉を叫んだものです。『夜のピクニック』といい、これも、この分野でなら受賞できるということなのか?と思うと、恩田さんのミステリーが好きなので、ややフクザツ。

第3位 代書屋ミクラ すごろく巡礼
読後感がすごくよかった。ほっこり、楽しいゲームでした。ちょっと不思議で、異質なところに警戒感を抱く直前のぎりぎりの部分で踏みとどまり、ドラマ「トリック」を見ているような、安心感で読めました。丹地陽子さんの絵がまた素敵でした。

第4位 戦場のコックたち
戦争モノは極力避けて通るのですが、惹きつけられてしまって手を出した1冊。
頭では異常なことが、日常になり、そこで生き抜く少年たちの命のきらめきを感じました。
何度も泣きながら読みました。

第5位 神の値段
絵画マーケットというもの、芸術というものが、このように商品になっていくのかを知った本。
大晦日の日曜美術館で強く感じた違和感というか、普通に生活してて、美術館で作品を見て、美しい、技術がすごい、好き、嫌いという、「ただの感覚」で見る人はお呼びではないのだな。と思った。
アラタがナビをしてて、普通の人の感覚を言語化してくれる、ハードルを下げてくれたと思ったら、一気に何段階も高い部分からきて、がっかりというか落胆した。そこで、唯一、気を吐いた、片桐さんの勇気を称えます。

昨年は、あまり読めなかったので、今年はもっと読みたいです。

読書日記 [読書]

ちがうところで読書日記としてアマゾンを利用していたのが廃止になった。
備忘的に役立っていたのだが・・・。
5月20日 81冊目

キャロリング

キャロリング




神さまたちの遊ぶ庭

神さまたちの遊ぶ庭

  • 作者: 宮下 奈都
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2015/01/16
  • メディア: 単行本



シロガラス 3 ただいま稽古中

シロガラス 3 ただいま稽古中

  • 作者: 佐藤 多佳子
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2014/11/21
  • メディア: 単行本



人魚と金魚鉢 (ミステリ・フロンティア)

人魚と金魚鉢 (ミステリ・フロンティア)

  • 作者: 市井 豊
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2015/02/27
  • メディア: 単行本



タイムライダーズ 1: Time Riders (児童単行本)

タイムライダーズ 1: Time Riders (児童単行本)

  • 作者: アレックス スカロウ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/10/08
  • メディア: 単行本



タイムライダーズ 2: Time Riders (児童単行本)

タイムライダーズ 2: Time Riders (児童単行本)

  • 作者: アレックス スカロウ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/10/08
  • メディア: 単行本



晦日の月 六尺文治捕物控

晦日の月 六尺文治捕物控

  • 作者: 中島 要
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2012/04/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



怪談を書く怪談 (幽ブックス)

怪談を書く怪談 (幽ブックス)

  • 作者: 加門七海
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2013/12/20
  • メディア: 単行本



紙つなげ!  彼らが本の紙を造っている

紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている

  • 作者: 佐々 涼子
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2014/06/20
  • メディア: 単行本


注目は、「紙つなげ!彼らが本の紙を造っている」、東日本大震災で被災した日本製紙の復活の記録。
涙なしには読めないものでした。著者の佐々涼子さんの切り取り方も素晴らしいのだと思う。
この方の「エンジェルフライト」も泣きながら読んだのだった。
ノンフィクション作品は、淡々と事実を綴るさじ加減が重要で、感傷的すぎてもいけないし、レポートでもいけない。この方の温度は非常に好みで、ぐっとくる。

ご隠居ーーーーーーー! [読書]

西炯子さんの『金・銀・パール』が届いた!
なんだか、もう、ステキすぎてよだれときゅんきゅんが止まらない!
たぶん、一番好きなのは、ご隠居と海江田センセな私は、部屋に戻ってから喉が枯れるほどキャーキャーな夜中なんですよ。こりゃまた。

西炯子さんのマンガとの出合いは、1993年!
中学生、今思うと、あんな田舎の1軒しかない本屋兼文房具屋の片隅に、『三番町萩原屋の美人』の1巻目が置いてあって、表紙に魅せられて即買い、その内容の楽しさも、ご隠居の飄々とした佇まいにもやられて、コツコツと買い集めていました。インターネットもない時代、都会の大きな本屋で目をギラギラさせて、新しい本がないのか探したりしました。

西さんの描く男子は、みんなどこかセクシーで危なっかしくて、日常には存在しないような大胆さを持ち合わせていて、他のマンガや小説では、コソコソと心の中で妄想を育てる私が、西炯子の男子では、ひとかけらも妄想できないぐらいに完成されていて、新しいマンガが出る、出たときには、ワクワクドキドキしながら書店に走ったけれど、入荷していないぐらいにマイナーなこともあったりしました。

引越しのたびに西さんのマンガは厳選されていき、今では『萩原屋』『電波の男』『海江田センセ』と新刊がいくつかしかなくなってしまって、一時のように本棚にぎっしりと西炯子ということはなくなったのが、残念なのであるが、新しい本のたびに、線が洗練されて、私好みのなっていき、そこはかとなく漂うエロは、暴走もせずに、きゅんきゅんくる程度で程よく、品良く。ギャグというか、突っ込みどころ満載なネタは、爆笑をもたらし、気分が落ちたときには妙薬なのである。

今回、この画集で、久しぶりにご隠居の美しい姿を見て、本棚からひっぱりだしてきているところ。
西炯子を超えるマンガは私のなかにはないのだろうと思う。
青春をともに過ごしてきて、今もなお、惹きつけてやまない魅力。
とにかく、大好きだーーーーーーー。


西炯子ドローイングス 金・銀・パール

西炯子ドローイングス 金・銀・パール




ひとり直木賞 [読書]

今年は260冊でした。
夏が暑かったので、300冊までは行きませんでしたね~。

全体的に女性作家の作品が響きました。
新しい作品のハード版が少なかったような気がしました。
文庫、新書の点数が多くて、ベストセラーの息が長いという状況だった。
一部の本しか売れてない?のかなか?ちょっと寂しい感じでした。
打ちのめされるような圧倒的な物語もあまりなくて、すいすい読みでした。

では、それでも今年、染み込んだ物語たちです。

ツリーハウス

ツリーハウス




100km!

100km!

  • 作者: 片川 優子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/08/26
  • メディア: 単行本



鏡の偽乙女 ─薄紅雪華紋様─

鏡の偽乙女 ─薄紅雪華紋様─

  • 作者: 朱川 湊人
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/08/26
  • メディア: 単行本



満月のさじかげん

満月のさじかげん

  • 作者: 樫崎 茜
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/07/06
  • メディア: 単行本



星と輝き花と咲き (100周年書き下ろし)

星と輝き花と咲き (100周年書き下ろし)

  • 作者: 松井 今朝子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/07/16
  • メディア: 単行本



草原の風の詩

草原の風の詩

  • 作者: 佐和 みずえ
  • 出版社/メーカー: 西村書店
  • 発売日: 2010/03
  • メディア: 単行本



ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ

  • 作者: 森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/05/29
  • メディア: 単行本



寝ても覚めても

寝ても覚めても

  • 作者: 柴崎 友香
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2010/09/17
  • メディア: 単行本



和菓子のアン

和菓子のアン

  • 作者: 坂木 司
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2010/04/20
  • メディア: 単行本


これに建築探偵桜井京介シリーズを一気に読んだのが印象的でした。

来年は男性作家さんの活躍に期待です。
痺れるような複線とスリルを楽しみたいですね。


読んでます [読書]

別のブログで読んだ本を記録していたら、すっかりこっちに感想を書く。という
ことがなかったですね・・・。というぐらいに乱読していました。

ここんとこ、気持ちに余裕が出てきた、というか、感想を書きたい!と思う物語に
ぶつかりまして・・・。
最近、あんまり琴線に触れるものがなかった、というか、いろいろな雑事に余裕なかったんだろう
と思います。

アナザー修学旅行』 
運悪く骨折で修学旅行に行けなかった女子生徒の目線で修学旅行の間、居残りをさせられていた
生徒たちとの、最初はいやいやながらも、彼らとの距離感の妙が素晴らしかったです。

『皿と紙ひこうき』
陶芸の集落に生活する女の子、その土地や自然を素直に好きだと思い、家族を誇りに思い、
初恋と読書や文学に触れていく、のんびりとしたなかに私が育っていく物語。

『兄弟パズル
どうしようもなく家族。上二人の兄、大きいおにいちゃんは頭脳明晰、大学院に進み弁護士を
目指す母親似。小さいお兄ちゃんは、両親とは似ていないけれど、陽気で主人公であり妹とも
よく話す。ある日、小さいお兄ちゃんが家出した、行き先も告げずに、父親は静観し、母親は動揺
するものの、悲観までは行かず・・・。そんななかで、小さいお兄ちゃんの秘密を知る、同級生
出現。揺れる気持ちをもてあましたり、流れてみたり、でも、明るくて、どっしりとした物語。

『満月のさじかげん』
お月様みたいに足りない日も満ち足りた日もある。誰もが、ちょっと欠けたりしてる。でも、その
欠けた部分をうめてくれる言葉、笑顔、感触がある。祭くんという男の子がすごく素敵でチビ王子
でメロメロになりました。

『ストーリーセラー』
有川浩の新作は切ないまでの恋物語。先が読めるベタ感にふらつきながらも、上手いことには
変わりなく、やっぱり読後の充実感には魂を抜かれる。

『草の上で愛を』
新人さんならではの渾身の作品。素直でのびのびとしてて、しなやかで気持ちよかった。

ここんとこ続く中高生の女の子目線の物語が、非常に瑞々しくてよかった~
背丈の合う物語、目線がまっすぐで、無理しない。しょーもないことにうじうじ悩んで、未来や男の子
や友だちのコトバにドキドキしたり、クラクラする。そんな等身大の女の子たちが、目を上げてちょっと
前を向くときのしゃんとした姿が見えるようで素敵でした。
こういうYAを読みたかったんだと思う。

こなれた物語ではなく、心のなかの柔らかい部分をしっかりと書くということに心を砕いたという
ことが見える作品ばかり。
こういうものを読むと背筋が伸びます。


アナザー修学旅行

アナザー修学旅行




皿と紙ひこうき

皿と紙ひこうき

  • 作者: 石井 睦美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/06/26
  • メディア: 単行本



兄妹パズル

兄妹パズル

  • 作者: 石井 睦美
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2010/05/15
  • メディア: 単行本



ストーリー・セラー

ストーリー・セラー

  • 作者: 有川 浩
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/08/20
  • メディア: 単行本



満月のさじかげん

満月のさじかげん

  • 作者: 樫崎 茜
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/07/06
  • メディア: 単行本



草の上で愛を

草の上で愛を

  • 作者: 陣崎 草子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/05/20
  • メディア: 単行本



今年はこれからスタート [読書]

今年もよろしくお願いします

『シアター』 有川浩 ★★★★
文庫書き下ろし作品です。
春川兄、司、建設メーカー営業職、まっとうな勤め人。春川弟、巧、いじめられっ子の過去を持ち
泣き虫、困った時には必ず兄に泣きつく、小劇団主宰であるが甘え上手な男。
巧の劇団が分裂、しかも負債300万付、やはり兄に泣きつくことに・・・。
貧乏をこじらせて逝った父親と同じ道を歩む巧のことを快く思っていない司は、300万の融資
条件に2年で返済できなかったら劇団をたたむことを条件にする。
そんな劇団の救世主が、児童劇団出身の声優、羽田千歳の登場で劇団は黒字が出せるか?
劇団員のキャラの濃さが強くて、シリーズにできそうな予感がしていたので、ちょっとあっさりな
印象ですが、随所にちりばめられた有川節がいいです。
でも、ちょっと言葉のチョイスが人物たちの年齢と合わないのが、気になる・・・。
昔から、この作家さんはそうですけれど・・・(苦笑)

シアター! (メディアワークス文庫)

シアター! (メディアワークス文庫)

  • 作者: 有川 浩
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2009/12/16
  • メディア: 文庫



『ハニー・ビター・ハニー』 加藤千恵 ★★★★
歌人としても好きで心のなかの柔らかな部分をぎゅっと掴まれるような甘い痛みを感じさせられる
彼女の物語はどんな甘やかさと、脆さがあるのだろうか?と購入したものの、痛みを感じるのが
怖くて読めないままに積んでいた文庫本でした。

9編の恋愛短編が収録されています。
恋に落ちた瞬間のドキリとするような恐怖にも似た不安なような気持ちの揺れ。
相手のことを考える時間のなかにいるときの安心感。
別れの予感に核心をつけずにいるのは、別れが嫌なわけでなく、何か自分のなかで壊れる何かを
守ろうとする私の頑なさ。

どの物語にも共通するちょっとした目線が、女子感覚で泣きそうになる。
男の子のふとしたしぐさ、距離感、心の動きと会話。
20代の恋だと思った。
誰もが一度は経験のある気持ちに落としてくれる。
読み手自身が揺さぶられる。
島本理生さんの物語もそうだけれど、私にとっては、物語のなかで誰かを見るのではなく、私に直接
切り込んでくるようなおはなしでした。
反則だな~、なんだかわからないけれど、切なくて怖い。痛い。
でも、読みたくなる。彼女の物語には、甘さと苦さが同居していてスイーツのようだ。

ハニービターハニー (集英社文庫)

ハニービターハニー (集英社文庫)

  • 作者: 加藤 千恵
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/10/20
  • メディア: 文庫



ひとり直木賞 [読書]

今年は、例年になく読みました。
400冊近く読んだのではないでしょうか?
休みの日は、パン焼き機でパンを焼いて食糧を確保したら、安心して物語の海にダイブしていたような
気がします。


少年少女飛行倶楽部

少年少女飛行倶楽部




植物図鑑

植物図鑑

  • 作者: 有川 浩
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/07/01
  • メディア: 単行本



世界が終わる夜に奏でられる音楽

世界が終わる夜に奏でられる音楽

  • 作者: 楡井 亜木子
  • 出版社/メーカー: ジャイブ
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 単行本



神去なあなあ日常

神去なあなあ日常

  • 作者: 三浦 しをん
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2009/05
  • メディア: 単行本



マイ・ブルー・ヘブン―東京バンドワゴン

マイ・ブルー・ヘブン―東京バンドワゴン

  • 作者: 小路 幸也
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/04
  • メディア: 単行本



わたしとトムおじさん

わたしとトムおじさん

  • 作者: 小路 幸也
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/01/20
  • メディア: 単行本



utage・宴―北の作家書下ろしアンソロジー〈vol.1〉 (柏艪舎文芸シリーズ 北の作家書下ろしアンソロジー vol. 1)

utage・宴―北の作家書下ろしアンソロジー〈vol.1〉 (柏艪舎文芸シリーズ 北の作家書下ろしアンソロジー vol. 1)

  • 作者: 朝倉 かすみ
  • 出版社/メーカー: 柏艪舎
  • 発売日: 2008/10
  • メディア: 単行本



時を刻む砂の最後のひとつぶ

時を刻む砂の最後のひとつぶ

  • 作者: 小手鞠 るい
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/05
  • メディア: 単行本



野菜畑で見る夢は

野菜畑で見る夢は

  • 作者: 小手鞠 るい
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2009/03/12
  • メディア: 単行本


今年は、小路幸也、朝倉かすみの両作家のものが待ち遠しい気持ちで読みました。
『図書館戦争』シリーズも夏ごろに再ブームが来てしまい何度も読み直した。
いろんな人物のたくさんの人生のなかを泳いだような気分で、今年は読み物人生でした。

ぶっちゃけトーーーク!! [読書]

朝倉かすみさん、小路幸也さんの対談に行ってきました。
司会者なしの進行ということ、二人は会うのが2回目ということ、この2点からも結構ムボー。
そこで、朝倉さんが小路さんにいろいろインタビューしていくという方式を朝倉さんが昨夜ネット情報を駆使して編み出したみたい・・・。
小路さんの半生語り、作家以前のお話、案外とアクティブな印象。広告代理店にいた人ならではの目線。
あぁ、やっぱ、いろんな経験が蓄積してんのね。
にしても、リリーフランキーに似てる。なんとなく、きれいなリリーさん風(笑)
朝倉さんの軽妙なひっぱりと当意即妙でいながらどこか軽い小路さん。
ちょっと、その軽さに朝倉さん怒る(笑)
中盤戦は小路さんによるゲーム理論の展開、ゲームシナリオを書いていた経験の話。

後半は創作について、資料をたくさん用意して、かっちりと世界を構築してから描く朝倉さん。
仕事とどこか割り切っているような器用な小路さん、器用・不器用論。
小路さんはどこまでも化けるような気がする。
朝倉さんはちょっと創りこんで、迷って、あがきながら書くタイプ。
対照的なタイプの二人、でも、書くことに対しては貪欲な様子が伝わってきて、今、一番、日本の作家の中で勢いがあって、読みたい二人なんだと思いました。
朝倉さんの姉さんっぷりに惚れて、小路さんのサラリとスマートに切り込んでくるとこに惚れて。
とっても、おもしろくて良い時間でした。
満足、満足。

かなりのぶっちゃけトークでムボーと思ったのが、結果大オーライでした。


静かにしなさい、でないと

静かにしなさい、でないと




田村はまだか

田村はまだか

  • 作者: 朝倉 かすみ
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/02/21
  • メディア: ハードカバー



タイム屋文庫

タイム屋文庫

  • 作者: 朝倉 かすみ
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2008/05/22
  • メディア: 単行本



東京バンドワゴン

東京バンドワゴン

  • 作者: 小路 幸也
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 単行本



brother sun 早坂家のこと

brother sun 早坂家のこと

  • 作者: 小路幸也
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2009/08/26
  • メディア: 単行本



僕たちの旅の話をしよう (MF文庫ダ・ヴィンチ)

僕たちの旅の話をしよう (MF文庫ダ・ヴィンチ)

  • 作者: 小路 幸也
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2009/10
  • メディア: 文庫



まっすぐ進め [読書]

『まっすぐ進め』 石持浅海 ★★★★
最近、この作家さんの作品にハマリつつあり、もったいないのでぽつぽつと読んでいます。
今回は、27歳なのに童顔でやや男性にしては背の低い、川端直幸さん。
川端さんが書店で見とれた背の高い女性、高野秋さん。
二人を結びつけた、黒岩さんと千草さんという4人が謎を解いていく物語。
石持さんの物語は謎の解き方が鮮やかで、繊細なのだ。決して、動き回ることのない、安楽椅子的な謎解きそこは心理戦。

書店で美しい人だな、と見とれた女性(高野さん)は、なぜか左手に同じ時計を2つ色違いではめていた。黒岩さんのセッティングで奇跡のように出会ったふたり。時計の謎に気付く川端さん。ふたりの物語がはじまる。

飲みに行った居酒屋でさしておいしくもないワインを2本、しかも同じものを注文した美男美女ペアの真意は?
同じ2本のワイン、途中までしか進んでいないボトル。

ショッピングセンターに買い物に行った川端さんたちが出会った3歳の女の子。迷子なのか?家に帰りたがらない理由は?女の子が背負うパンダのリュックはバックルが接着されていてはずすことはできない。女の子を狙う男性の影も感じてしまい・・・。ちょっと怖い物語。

黒岩さんたちの婚約お祝いの席で解き明かされる、千草さんのお父さんからのメッセージ。10年以上も前に病死した千草さんのお父さんは千草さんの未来の夫に、日用品であり消耗品であるはずの傘を形見として残したのか?

時折、影のある表情を浮かべる高野さん。彼女の誕生日に明かされる衝撃の真実とは?

まっすぐ幸せに進むようにと命名された、直幸さん。秋に生まれた秋さん。かわいい顔して洞察力の鋭い川端さんの積み上げていく考え方、方向を定めていく秋さんと千草さんの着眼点。かきまわすようにリズムを作る黒岩さんのコメント。バランスの良い4人構成もいいです。石持さんの物語は4人構成が多いような気がします。互いを補うようなコンビもいいですね。欲を言えば、ちょっと焦るような展開があってもいいのですが・・。
おもしろかった~。

まっすぐ進め

まっすぐ進め

  • 作者: 石持 浅海
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/05/29
  • メディア: 単行本



スノウ・ティアーズ [読書]

『スノウ・ティアーズ』 梨屋アリエ ★★★★★
久しぶりのたまげた作品。
梨屋アリエ、『スリースターズ』で抜けた、というか、何かふっきれたような気がしていたが、ここまで書けるようになるとは正直思ってなかった。これが、彼女の等身大であれば、とてもうれしい。

幼少期から不思議な体験の多い君枝、この不思議体験が、霊感でもなく、ただ物の声が聞こえたり、行きたい場所にたどりつけなかったりする、君枝だけが混乱し、周囲の人間にはまったくわからない。という迷惑な不思議体験なのだ。想像の産物と周囲から不思議ちゃん扱いされている彼女の理解者は、幼馴染の陸、陸だけは君江の行動を理解し、彼女に寄り添いたいと願っていた。
君枝の不思議体験というのが、思いも着かないような楽しさに満ちていて、子どもの頃、夢で願うようなことが現実になっていくのだ。高校までは、不思議ちゃんでよかったのが、社会に出るとなると、とたんにできな子になっていく君枝。つまずき、立ちすくみ、動けない。そして見ようとしなくなったころ・・・。
ラストの衝撃はあまりに切なく、悲しくもある。

不思議の種は梨木香歩の描く世界のようでもあるが、騒がしく、梨屋流な部分がチラリと見える。
物に心が宿るようなつくも神のような世界。音が聞こえるとこが梨屋さんなのかな。
後半になるにつれて、孤独になっていく君枝が苦しかった。
夢見る少女でいたのが、折り合いがつかずに病んでいくようで、苦しかった。
見えない者からしたら、そうなんだけれど、彼女を理解して支える者がいなかったせいで、彼女は彼女ではなくなる。引き返そうとしたときには後ろに道はないのだが・・・。
理解者のいない孤独がいたたまれない。

君枝が魅力的だっただけにラストは残念。
理解者がいて見通す者がいると、物語は違う展開だっただろう。
そして、それを垣間見せながらも、すれ違わせた意図が梨屋さんにあったのだろう。

スノウ・ティアーズ

スノウ・ティアーズ